実家で短い帰省を楽しむ。同行者に気を遣わすのもあれなので(嘘、自分が気を遣いたくないだけである)、一人で帰ってきました。いやさ、それで十分よ、本当に。

特にすることもなかったので、「天は赤い河のほとり」の文庫本を呼んで(トルコに行ってから気になっていて。歴史ものだと思って読んだらどえらい恋愛漫画でした。)上げ膳据え膳で3日間ご飯を食べて、大量の仙台土産を手に持たされて東京へ帰りました。

珍しく東京に戻る列車の中で缶ビールを開けたのだけど、「なんかこういう帰省って最後なのかも」と思うとひたすらむなしく感じて、窓の外に広がる大きな灰色の雲をぼーっと眺める。一人でいて、何もしなくてよくて、新幹線の中で缶の生ビールを飲める私。今までたくさんあったありふれた自分のはずなのに。どれも簡単なわがままなのに。なーんだかなー。

隣の席がたぶんAIR JAM帰りの男の子たちで、まだ学生だからだろうか、麦茶片手に柿ピーをつまんでいたのが、きゅーっと切なかった。お酒を飲めても仕事をしてても大人になれるわけじゃないのだから、私に足りないのは単純に覚悟だけなんだけれどね。

と、むだにほろ苦い(ふりをした)帰省でしたが、萩の月と鐘崎の燻製かまぼこと、厚切りの牛タン(真空パックは味噌のほうがだんぜん美味しいですよ)をお土産にしたなんてことのない連休でした。ちゃんちゃん。