何から何まで追いつめられた1ヶ月。自分がまっすぐ吐き出された火の玉みたいな気分でした。いや、そんなたいそうなもんじゃない。もののけ姫のおっことぬしみたいな。それもたいそうなたとえだな。

この数年間、大変お世話になって、最後まであたたかく見送ってくれた会社に挨拶をして、ちょっと前に異動になってしまった前の社長を呼びつけてカールトンでしゃれたケーキを食べた。これから始まること、この先考えなくちゃいけないことをまとまりなく話して、おしゃべり好きの社長が、これからおおよそ10年後くらいに考えなくちゃいけないことまでアドバイスをくれたので「あぁ、そっか、ちゃんと未来があるってことだよなー」というのん気な気持ちが戻ってくる。自分の手から離れていくものばかりに思いを巡らせる必要はないのだ。

会社に戻ってきて、結局のところ終わる仕事も終わらず、最後だと伝えていた同僚とも変な空気になったまま、24日も出社。年内の残りの勤務日について慌てて有給申請をして、残った荷物を自宅まで送ってもらうようお願いをする。相変わらず同僚とも変な空気のまま、最後に引継ぎがうまくいかなすぎて揉めに揉めたリーダーとは目も会わさず別れ話のうまく行かなかった恋人みたいな感じになてしまった(いや、そんなたいそうなもんじゃない)。一番長く働いた上司は照れ隠しなのかなんなのか「え、何?オレになんか言うこととかあるんだっけ?」と言われて(そういや、こういう人だったけな〜)としみじみ思い出して、おざなりの挨拶だけして、オフィスを逃げるように出て行った。夕方の新幹線でそのまま帰省。東京、会社、私の家。なんだかどれもあっけなく、ほろほろ崩れていくらくがんみたい。

そしてこれから長い休みに入る。まだ知らない、見たことのない1年はあとそこまで。天下一品、食べたかったな〜。