冬はせつない。だからあまり得意じゃない。去年はクリスマスを親戚一同でカナダで過ごしたんだのですが(こう書くとずいぶん優雅に聞こえますが、いとこの結婚式出席のためでして)、ほんと、それがなかったら部屋でしなしなのビーフジャーキーになっていたと思う。翌年1月になってようやく「ぬけたかな?」という感じがしたから。去年は、春にあっけなく終わった、みっちみちに詰まりまくった思い出に身も心もつぶされそうになっていたけれど、きりっと冷えた空気といつまでも快晴にならないカナダの天気にずいぶん救われたような気がする。癒された、というのとちょっと違う。あの時必要だったのは、元気になることでも忘れることでもなくて、ずっと穏やかに揺れることだったんじゃないか。歩きながら運んでいたコップにはった水を落ち着かせるような。

SAKEROCKの田中名人脱退にちいさくふるえた夜。

いつまでも同じままではいられない。変わるのなら、いっそ大きく、のびのびと。今年はそんな一年だったんだなー。今総括するのは早すぎだけれど!